:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: :: :: NAPOLEON L Ver.5 :: :: :: :: for PC-E500 :: :: :: :: (c) Masahiro Ueno 1999 :: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ●ナポレオンとは何ぞや? 数あるトランプゲームの中でも、特に駆け引きが熱いといわれるゲームです。しかし、 残念ながら知名度が低く、また、地方ルールも多々あるのでマイナーなーゲームである と認めざるを得ません。 私がナポレオンと出会ったのは高専時代でした。当時は休み時間になると大貧民やポー カー、花札などしていました。ある日、PJだったかI/Oだったかに載っていたルー ルを元にやってみたところ、これが面白い。これ以降はトランプといえばナポレオンと いうくらい、やり込んでいました。その中で独自の地方ルールも形成されていきました。 本プログラムは、この地方ルールを忠実に再現したものです。とりかかったのが、大学 に編入した96年の春ですから、3年半かかってようやく完成させることができました。 サンプルバージョンは、同年に秋葉原で開催されたPJ−Rフェスタに合わせて9月頃 になんとか形になっていたんですが、CPUの思考部分をうまくまとめることができず、 そのへんはカットしてありました。 その後、演出部分を作り直したりと細かいバージョンアップを繰り返し、現在に至って います。 今回は思考部分をなるだけ単純にして、快適にプレイできるようまとめてみました。ナ ポレオンというゲームはとにかく頭を使うゲームなので、まともに思考部分を作ってし まうと処理にかなり時間がかかってしまいますので。その分頭は悪くなってしまいまし た。とはいっても、そこそこはやってくれるでしょう。 これをやって、ナポレオンというゲームに興味を持ってもらえれば幸いです。 ●動作環境 実行には40KB近くのメモリを必要とします。が、32KBマシンでもプレイできるように、 演出部分を削除したコンパクトバージョンも作りました。ただし、32KBマシンでの動作 確認はしていなので、ひょっとしたらぎりぎり動かないかもしれません。 ●ファイルについて NAPOLEON.DOC ・・・今見てるこれです。 DATA.BAS ・・・グラフィックデータです。コンパクトでは必要ありません。 NAPOLEON.BAS ・・・ノーマルバージョンの本体です。 NAPC.BAS ・・・コンパクトバージョンオ本体です。32KBユーザーはこっち。 ノーマルバージョンは自作の丸文字フォントと御茶目菜子さんのOPASを使用した、演出 重視タイプです。一方コンパクトバージョンはその2つを除いた省メモリタイプです。 ゲーム自体や操作に関しては、ほとんど違いありません。好みに合わせて選んでくださ い。 ●実行方法 ☆ノーマルバージョン まず、グラフィックデータを組み込む必要があります。 DATA.BASをロードし、以下のようにしてマシン語領域を確保してください。 POKE &BFE03,&1A,&FD,&B,&FF,&B,0:CALL &FFFD8 [RETURN] その後、RUNしてください。しばらくするとデータの組み込みが終了します。 次にNAPOLEON.BASをロードして、RUNで実行してください。 実行後は、カタカナが正常に表示されなくなります。E500シリーズでは [CTRL] + [+/-] とすることで、元に戻ります。 ☆コンパクトバージョン データの組み込みは必要ありません。NAPC.BASをロードしてからRUNで実行してくださ い。 ●操作方法 使用するボタンは以下のとおりです。 [SPACE] ・・・決定 [RETURN] ・・・キャンセル [4] ・・・選択 [6] ・・・選択 詳しくは、次のルールの項で説明します。 ●ルール 基本的には、過去にPJなどで発表された「ナポレオン」と同じですが、細部は簡略化 されていたり、変更されていたりします。そのへんが地方ルールです。 (ちなみにタイトルの「L」はローカルの意味です) 公式には5人でしかできないそうですが、4人や6人でもできないことはありません。 ただ、バランスが一番いいのはやはり5人でしょう。カードはジョーカー2枚を含んだ 54枚を使い、これを10枚ずつ配ります。残った4枚は中央に伏せておきます。 ゲームの目的はというと、1枚ずつカードを出しあって一番強いカードを出した人が場 に出された絵札を取ることができ、2人、または3人の仲間とともになるべく多く絵札 を集める、というものです。 <親決め> 配られた10枚の手札を見て勝てそうだ、と思ったら、切り札、ノルマ(目標枚数)を宣 言します。ただし、ノルマは最低15枚からのスタートとなります。誰かが宣言した後で も、そのノルマより多い枚数で宣言すれば親(ナポレオン)になることができます。 このようにして、他に宣言する人がいなくなれば最後に宣言した人が親となります。 本ゲームでは、カウンターが0になるまでに、親になりたいと思えば[SPACE]を押して ください。その後、切り札、ノルマを順に[4]、[6]で選択して[SPACE]で決定してくだ さい。ノルマの選択中に[RETURN]を押すことで、再び切り札を選び直すことができます。 なお、一度宣言すると、それを取り消すことはできません。また、他の4人のCPUも 宣言してきます。 こうしてカウンターが0になったときに、最後に宣言していた人が親となります。 誰も宣言しなかった場合は、もう一度カードを配り直します。 <カードの入れ換え> 親は、中央に伏せてある4枚のカードの中から必要なものを、手札の不要なカードと交 換することができます。これにより、手札をパワーアップさせることができます。 ここで絵札をすててしまうと、その分ノルマが上がってしまうことになるので、注意し てください。 自分が親になった場合は、画面左に4枚のカードが表示されます。交換したい場合は [SPACE]をオしてください。その必要がない場合は[RETURN]です。 [4]、[6]でカーソルを動かして必要なカードに合わせ、[SPACE]で決定します。次に手 札の中の不要なカードを同様にして選択してください。これにより、カードが交換され ます。まだ交換したい場合は[SPACE]を押して、交換作業を繰り返してください。 なお、CPUが親となった場合はこの操作はできません。 <助手の決定> 親は自分のパートナーとなる助手(副官)を指定します。ただし、直接名指しで選ぶの ではなく、1つのカードを指定し、そのカードを持つ人を助手とします。この助手は、 カードが出されるまでは本人以外分かりません。 親と助手が獲得した絵札の合計枚数がノルマ以上であれば、親の勝ちということになり ます。その他の人たちはこれを阻止しなくてはなりません。 助手が誰だ化分からないというのがミソで、助手は自分が助手だと悟られないようにう まく立ち回る必要があります。親が勝つかどうかは助手の働きによるところが大きいの で、慎重に選ぶ必要があります。まあ、たいがいは強い札を持っている人を撰ぶんです が。 この指定は、<親決め>と同様の操作で選択します。マークを選んだ後、[RETURN]を押 すことによって、再びマークを選択し直すことができます。 <ゲームスタート> 1ターン目は親から、それ以降は前のターンで勝った人から反時計回りにカードを1枚 ずつ出してゆきます。他の人は最初に出した人のカードのマークがある場合、必ずその カードを出さなくてはなりません。、そのマークがない場合は自由に出すことができま す。 場に出た5枚のカードの中で一番強いカードを出した人が、5枚のカードのうち、絵札 を獲得することができます(手札に加えることができるわけではありません)。 これを手札がなくなるまで(10回)繰り返します。 肝心のカードの強さは次の順になります。 1. マイティ (スペードのA) 2. 正ジャック (切り札のJ) 3. 裏ジャック (切り札の裏(同色のマーク)のJ) 4. JOKER 5. 2 (ただし、5枚のカードがすべて同じマークの場合のみ) 6. 数の大きいもの (A,K,Q,J,・・・,4,3,2の順) このうちJOKERは特殊で、JOKERで勝つと、そのターンの絵札は保留となり、 次のターンの勝利者のものとなります。また、JOKERはすべてのマークの代わり として出すことができます。つまり、最初の人がスペードを出した場合、手札にスペ ードがあれば嫌でも出さなくてはいけないわけですが、JOKERをもっていれば代 わりにJOKERを出すことができるわけです。 さらに、JOKERをターンの最初に出すと、他の人が出さなくてはならないマーク を指定することができます。 マークの選択は<親決め>と同様の操作、出す札の決定は<カードの入れ換え>と同 様の操作となります。 <結果> 親と助手が獲得した絵札の枚数がノルマに達していれば、親の勝ち。そうでなければ 親の負けとなります。 本ゲームでは、全員の獲得枚数が表示された後、どちらが勝ったのか表示されます。 もう一度ゲームをしたい場合は[SPACE]、やめたいのであれば[RETURN]を押してくだ さい。 ●勝率向上への道 といってもCPUは結構無謀なので、適当にやってても勝てるんですが。 とにかく、ひとりでたくさん絵札を取ろうとしても、よっぽど手札が良くないと難し いでしょう。仲間に絵札を取らせるというのも作戦のうちです。 CPUがカードを出すとき台詞が表示されますが、これも参考にしてみてください。 よく見てると、助手が特定できるかもしれません。 絵札を持ってない場合でも、助手を出させたり、マイティを出させたりということで 十分援護できます。 また、JOKERの使いどころもポイントです。マイティ、ジャックを出さないため のシールドが最も基本的なところです。 マイティ、ジャックが早くから出た場合は、一番最後のターンに出せば自分の獲得に はならないものの、保留させることもできます(この場合はこの絵札は誰のものにも なりません)。 様々な活用法があるので、色々試してみてください。 ●最後に なんとか大学在籍中に完成させることができました。とはいっても、まだ改良の余地 は多く残されています。何といっても貧弱な思考。もうちょっと賢くしてやりたい ところです。 それに、デバッグが十分にできていないので、まだバグが潜伏している可能性が大き いです。何かみつかりましたら、連絡ください。もちろん、感想もよろしくお願いし ます。 ●謝辞 ナポレオンというゲームを発掘し、ローカルルールを構築した富山高専トランプ同好 会(非公認)のみんな、そしてBASICレベルでの高速画像表示を可能にしたOP ASについて丁寧にアドバイスをいただいた御茶目菜子さん、どうもありがとうござ いました。 ●参考文献 ☆プログラムの参考 ナポレオン ,勝沼 実 ,PJ ’92 4月号 BASICを255%活用する方法 ,御茶目菜子 ,PJ ’96 5月号 ☆丸文字の参考 ごきんじょ冒険隊 ,PIONEER LDC ,月刊コミックゲーメスト'96 5月号広告 スーパーリアル麻雀P VI ,SETA ,ゲーメスト '96 5.30/6.15の広告 ☆データの作成 PATTERN EFFECTOR ,佐藤 友健 ,PJ ’91 5月号 BEEP郎 ,ぽけ魂太郎 ,PJ ’90 1月号 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 上野 雅博 E-mail address : ueno.ma@m8.people.or.jp ueno.ma@docomo.ne.jp gs98604@si.hirosaki-u.ac.jp WWW URL : http://www.people.or.jp/~uenoma/